■2002年12月1日(日) JR東日本・北海道 ダイヤ改正・制度改正の詳細■
■新幹線
今回の改正のハイライトは、何といっても東北新幹線・盛岡―八戸間延伸開業です。途中には、いわて沼宮内(いわてぬまくない)、二戸(にのへ)の2駅が開設され、新愛称名の「はやて」が東京―八戸間を1日15往復、最速2時間56分で結びます。
「はやて」は全車指定席で運転されます。あわせて秋田新幹線「こまち」も全車指定席で運転されるようになります。
東京駅の発着時刻を行先別・列車名別に統一(朝夕の通勤時間帯を除く)し、わかりやすくなります。
上越新幹線の列車愛称名のうち、「あさひ」を「とき」に変更し、わかりやすく親しみやすくなります。
東北新幹線の延伸開業により、現行の東北本線のうち、盛岡―目時間は「IGRいわて銀河鉄道」、目時―八戸間は「青い森鉄道」という2社の第3セクター鉄道に生まれ変わります。
■在来線特急・急行
「はやて」に接続して、八戸―函館間に特急「スーパー白鳥」(789系新型車両で運転)、「白鳥」がデビューし、1日あわせて8.5往復が運転されます。
同じく八戸―弘前・青森間に特急「つがる」が1日8.5往復運転されます。
中央本線の特急「あずさ」「かいじ」がすべて新型車両(E257系)に統一されます。このほか到達時間の短縮、「かいじ」の増発などが行われます。
特急「成田エクスプレス」のうち、朝夕の一部の列車が新たに渋谷に停車するようになります。なお渋谷駅ののりばは、埼京線・湘南新宿ラインの発着ホームで、山手線ホームからは約5〜6分かかりますのでご注意ください。
朝夕の通勤時間帯に特急「しおさい」が東京―成東間に1往復増発されます。
夕〜夜の時間帯の下り特急「フレッシュひたち53・57・63号」の編成両数が長くなり、座席数が増えます。
■首都圏輸送など
埼京線が恵比寿から大崎まで延長されるとともに、東京臨海高速鉄道りんかい線・天王洲アイル―大崎間が開通し、相互直通運転が開始されます。これにより、埼玉エリアや新宿・渋谷方面から天王洲、臨海副都心等が直通電車で結ばれます。
夕〜夜間の下り中央ライナー、青梅ライナーが増発されます。
京葉線では、通勤時間帯の電車増発や、快速停車駅の変更等大幅な改正が行なわれます。
首都圏のおもな線区で、通勤ピーク時間帯や終電付近の電車増発が行われます。
山手線、常磐快速線、宇都宮線で引き続き車体幅の広い新型車両が投入されます。
■12月1日(日)乗車分からの運賃・料金の改正
(1)東北新幹線・秋田新幹線の特定特急料金
*東北新幹線盛岡―八戸間……「はやて」号は朝の下り1本と夜の上り1本を除く全列車が全車指定席ですが、この区間で座席の確保を必要とされない場合は、普通車に限り特定特急券(自由席特急券と同額)が発売されます。空席がある場合は着席できます。なお、この区間で指定席をご利用の場合は、所定の指定席特急料金(通常期2,300円)となります。
*秋田新幹線盛岡―秋田間……「こまち」号は全列車が全車指定席となりますが、この区間で座席の確保を必要とされない場合は、普通車に限り特定特急券(自由席特急券と同額)が発売されます。空席がある場合は着席できます。なお、この区間で指定席ご利用の場合は、所定の指定席特急料金となります。
(2)特急・急行料金の一部改正
*JR北海道内の特急・急行料金の値下げ……JR北海道内のA特急料金のうち、25キロまでの特急料金が指定席(通常期)810円(現行820円)、自由席300円(現行310円)。急行料金は25キロまでが300円(現行310円)、50キロまでが500円(現行530円)
※(例1)札幌―新札幌間のA特急料金(自由席の場合):現行310円→改正300円(運賃は変更無し)
*JR東日本内とJR北海道内のB特急料金適用区間(JR北海道は津軽海峡線蟹田―木古内―五稜郭―函館間のみ)の150キロまでが値下げ
※50キロまで→指定席(通常期)1,010円(現行1,010円または1,140円)、自由席500円(現行500円または630円)
※100キロまで→指定席(通常期)1,410円(現行1,460円)、自由席900円(現行950円)
※150キロまで→指定席(通常期)1,810円(現行1,880円)、自由席1,300円(現行1,370円)
※(例2)東京―湯河原・君津・大原、新宿―大月、上野―土浦・熊谷間のB特急料金(自由席の場合):現行950円→改正900円(運賃は変更無し)
※(例3)東京―熱海・伊東・館山・勝浦、上野―水戸・高崎間のB特急料金(自由席の場合):現行1,370円→改正1,300円(運賃は変更無し)
※他のJR会社、またはJR東日本・北海道内のA特急料金適用区間にまたがってご乗車の場合は、所定の料金となります。
※磐越西線郡山―喜多方間の特急料金は、距離に関わらず指定席(通常期)1,010円、自由席500円となります。
※これに伴い現行の盛岡―青森間で25キロまでの区間の特定特急料金(自由席320円)と東京~錦糸町―竜王間の101キロ以上の区間の特定特急料金(指定席1,770円、自由席1,260円)は廃止となり、この区間はいずれも新B特急料金が適用されます。
※(例4)東京・新宿―甲府のB特急料金(自由席の場合):現行1,260円→改正1,300円(運賃は変更無し)
(3)グリーン料金の改正(期間限定)
*JR東日本内相互間の特急・急行用グリーン料金(新幹線を含む)が1年間に限って値下げ
※100キロまで→1,000円、200キロまで→2,000円、300キロまで→3,000円、301キロ以上→4,000円(現行100キロまで1,240円、200キロまで2,670円、400キロまで4,000円、600キロまで5,150円、800キロまで6,300円、801キロ以上7,440円)
※他の旅客会社線にまたがってご乗車の場合は、所定の料金となります。
※「成田エクスプレス」号は従来どおりの料金です。ご注意ください。
※グリーン個室料金、普通列車用グリーン料金は変更ありません。
(4)「つばさ」号「こまち」号のグリーン料金計算方法の改正
*東北新幹線と山形新幹線・秋田新幹線とを直通または乗り継いでご乗車の場合のグリーン料金は、乗車する新幹線区間と在来線区間(山形新幹線・秋田新幹線)の営業キロを通算して計算します。ただし通算できるのは東京・上野方面と山形・新庄方面及び秋田方面の相互間に限ります(八戸→秋田方面や盛岡→山形方面のような場合は通算できません)。
※(例5)東京―盛岡―秋田間のグリーン料金(「こまち」利用):現行5,150+2,670=7,820円→改正4,000円(運賃・特急料金は変更無し)
(5)新幹線と在来線の乗り継ぎ割引ができる駅の改正
*JR東日本内で新幹線と在来線の乗り継ぎ割引ができる駅は八戸(東北新幹線)、越後湯沢・長岡・新潟(いずれも上越新幹線)、長野(長野新幹線)の5駅のみに限定となります。ただし東海道新幹線の停車駅(新横浜、小田原、熱海の各駅)については従来どおり可能です。
(6)「北斗星」「カシオペア」の運賃・特急料金
*寝台特急「北斗星」号と「カシオペア」号はダイヤ改正からIGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道経由となるため、運賃・特急料金が変ります。なお、JR部分の特急料金は所定のものから1,000円を差し引いた額となります。
※(例6)上野―札幌間の運賃・特急料金・B寝台料金:現行23,520円→改正25,270円
(7)「あけぼの」の列車特定制度の廃止
*寝台特急「あけぼの」号(上野―青森間、高崎・上越・羽越・奥羽線経由)に大宮―青森間を途中下車しないで乗車する場合、運賃・特急料金は東北本線経由のキロ数で計算することになっていましたが、上野・青森発12月1日(日)乗車分から列車の運転経路どおりのキロ数で計算することになります。
※(例7)上野―青森間の運賃(「あけぼの」号利用):現行10,190円→改正10,500円(特急料金・寝台料金は変更無し)
(8)津軽海峡線蟹田―木古内間の各駅相互間は、乗車券のみで、特急の普通車自由席に乗車できます。
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